ある患者さんが喉に何かつかえる感じがして飲み込みにくいと訴えてきました。
飲み込みに関して3つの鑑別をしてみます。
1、 のどの入り口の部分での障害がある。 口が乾いて硬いものが嚥下しにくい。
 顔面神経の影響で顎下腺、舌下腺という唾液がうまく分泌できない。これでは堅いおせんべいは食べられません。
2、 つかえている。硬いものは飲み込めるが、喉が渇いて物が喉を通りにくい。
 舌咽神経の問題で、耳下腺の分泌が悪い。舌咽神経は辛さを支配していますから辛い物の嗜好が変わっているかも知れません。
3、 もやもやしている。硬いものは飲み込めるが異物感があると表現します。
 これは食道の問題で、迷走神経の反回神経の異常です。反回神経は声帯を支配しているので嗄れ声が出ることもあります。